車を所有している人は、車検を受けることが義務付けられています。車検のために時間をかけて準備をしたものの、不備があったために通らなかったという事態に陥ることは避けたいものです。
そこで今回は、車検における点検項目についてまとめました。車検について詳しく知りたい方や車の購入を考えている方は参考にしてください。
車検の点検は同一性の確認から
車検を行うときに最初にチェックすることは、同一性の確認です。車検を受ける車と車検証に記載されている車両の情報が同じであることを確認します。
また、エンジンに打刻されている番号と、車検証に記載されているエンジンの番号もチェックします。中古車を所有している、もしくはエンジン周りを修理した経験のある方は、注意しましょう。
外観の点検をする
同一性の確認が終わったあとは、外観の点検です。外観については、以下の項目についてチェックします。
灯火装置
灯火装置とは、ブレーキランプやヘッドライト、ナンバー灯やテールランプ、バックランプやウインカーのことです。きちんと灯火していることに加えて、レンズ部分にひびなどが入っていないことも重要です。また、明るさや色などもチェックされます。
タイヤ
タイヤに、ひび割れや亀裂が入っていないかをチェックします。タイヤの溝については、一番摩耗している部分に1.6mm以上の溝があるのかを確認しましょう。タイヤは、車検で特にチェックされる部分なので注意が必要です。
また、タイヤ自体は問題ないものの、タイヤがフェンダーから1cm以上はみ出ている場合についても、車検に通らないので注意しましょう。
ガラス
フロントガラスや側面ガラスなどにひびが入っていないかをチェックしておきましょう。車のガラスは、大型車などによる飛び石などで、気づかないうちに傷が付いていることがあります。
また、ガラスに色がついている場合は、周囲の確認が難しいとみなされて、車検に通らないことがあります。透明な状態を保つようにしましょう。
内装の点検をする
外観のチェックの次は、内装です。シートベルトやシフトレバーのマーク、ホーンマークや発煙筒などをチェックします。また、座席の部分については、ヘッドレストの装着も義務付けられているので覚えておきましょう。
メーター周りにも注意
メーターに関しては、シートベルトやエアバックの警告灯が正常に作動しているのかをチェックします。点灯している場合には、接触不良などが考えられます。その場合には、修理が必要です。
装置の点検をする
安全に車を運転するには、装置が正常に作動していることが重要です。点検するおもな機能として以下のものがあります。
ブレーキ装置
フットブレーキとサイドブレーキの利き具合をチェックします。ローラーの上に車を乗せた状態で点検します。ブレーキの点検に通るために、ブレーキパットの減り具合を確認しておきましょう。
ワイパー装置
フロントガラスやリアガラスに設置しているワイパーの利き具合をチェックします。ワイパーが正常に作動しているか、ワイパーゴムが極端に擦り減っていないかを確認します。
ドライブシャフトブーツ
ドライブシャフトとは、原動機の動力を車輪に伝えるための回転軸のことです。ドライブシャフトには、ドライブシャフトブーツと呼ばれる、ゴム製のカバーが付いています。ドライブシャフトブーツが劣化して破けてしまうと、回転軸の部分が故障して車が動かなくなることもあります。
ステアリングラックブーツ
ステアリングラックとは、ハンドルを回転させたときに、タイヤの向きを変換させる装置のことです。ステアリングラックには、ステアリングラックブーツと呼ばれるゴム製の部品が付いています。ステアリングラックブーツが破けると、故障する可能性があるので点検します。
そのほかの点検
車検では、以下の部分についても点検します。不備がないように、あらかじめチェックしておきましょう。
オイル漏れ
エンジンの継ぎ目の部分から、オイル漏れなどをおこしていないかをチェックします。車体の下の地面が濡れている場合には、オイル漏れの可能性があるので注意しましょう。
サイドスリップ
サイドスリップとは、ハンドルを真っすぐの状態にしたときに、どのくらい車体が左右にずれるのかをチェックするものです。サイドスリップの基準値は、1mの走行で5m以下と定められています。車の運転をするときに、横滑りを感じている場合には、あらかじめ調整しておきましょう。
まとめ
車検を点検項目には、タイヤやライトに不備がないか、メーターやワイパーが正常に作動しているのかを確認します。加えて、ドライブシャフトブーツやステアリングラックブーツなどの劣化もチェックします。車検にスムーズに通るために、日ごろからチェックしておくことが重要です。
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